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「老いも若きもイタリアスキー」
モンテペルモを背に
photo by Yusuke Hashimoto

 今シーズンのイタリアスキー探索隊を無事に終えることができて、久しぶりに少しのんびりした気分が甦ってきた。天気もいいし久しぶりにテニスでもするべかと、茅ヶ崎公園の中にあるテニスコートへ行ってみる。

 公園内には野球のグランドがあって、ここでサザンオールスターズが去年、凱旋コンサートを開いたこともある。気分のいい五月晴れだあ、と広がる青空を見上げたら、グランドの外壁の真っ白い壁に黒や赤のスプレーで大きな落書きがしてあった。

 町中でもよく見かける落書きを、どんな連中がするのか知らないが、大した意味があるようには見えない。何しろ汚い。大体人目に付くようなところに書いたりするんだったら、その前に十分修行を積まないのは失礼である。

 どんな世界だって一人前になるには、人の倍は努力するものだ。落書きだからって、気安くやっていい訳がない。そんなにしたいなら、先ず自分の部屋から始めるといい。部屋の壁や天井はすぐ埋まってしまうだろうから、次は親父やお袋、兄ちゃん、姉ちゃんたちの部屋へ殴り書きしてみなさい。

 それでも殴り飛ばされたり、ぶっ飛ばされたりしないで家族中から喜んで貰えたら、今度は家の外壁を使って思う存分やりなさい。仕上がりを親が立派な作品だと認めてくれたら、屋根も塀も、好きなだけ塗り固めて、三重塗りでもテンコ盛りでもスタッコ仕上げでもしたらいいだろう。

 そうなれば、ちったぁマシな仕事ができるようになるだろうから、今度は自分のクルマなんかをカラーリングして広告塔にして走ってみろ。注文が来て塗装の仕事で食えるようになったら自立できる。自分の家を練習台にしている内に蹴り倒されるくらいだったら、よそ行って落書きしたりするのはキッパリとやめなさい。

 世田谷一家惨殺、女子短大生刺殺、青森武富士強盗放火殺人と、目を覆いたくなるような事件が頻々と起こる。幼児虐待といい、少年犯罪の多発といい、小さいことを看過して許してきたことの結果に違いない。

 今の親は子を甘やかすばかりで、いけないことをきちんと教えず、野放図な子供を叱らない。何か子供が事件を引き起こすと教育が悪い、先生が悪い、社会が悪いと騒ぎ立てるが、それは責任転嫁に過ぎない。学校の責任も無論あるが、親が教えられる以上のことを、学校が教えられると考えるのが間違いなのである。

 「可愛くば 七つ教えて 五つ褒め 三つ叱って子は育つ」
セルヴァ・ディ・カドーレ目指して
photo by Takayuki Nishino

チヴェッタのスキー場にて

おもわずにっこり。
カプチーノ、おいしい!


マルモラーダへの途中、上から見たソットグーダ、昼なお暗い千尋の谷。

 ドロミテではどこへ行っても、大勢の子供たちが目に付く。親子で滑っている少年少女たちも多いが、入学前の子供が沢山いる。大抵は、マエストロ・ディ・シー=スキー教師が先導してその後ろに付いて滑っている。頭にヘルメットをつけたチビっ子たちがトレーンで滑っているのは微笑ましい光景だ。子供好きなイタリア人がますます和んでしまうのがいい感じ。

 アッレゲ滞在中宿の若主人セルジオから、セッラ・ロンダが立派なビジネスに成長したと聞いた。確かに今年のセッラ・ロンダの混雑は最高だった。イタリアはリフト待ちがないと言ってきたが、未だかって見たことがない程多くの人がフニヴィアに並び、テレキャビンに行列しているのを目にした。

 ドロミテへ来るスキーヤーが減少せず、増加している理由のひとつに、ドロミテスーパースキー全体が、こうした家族連れの優遇策を取っていることにある。例えば、8才までの子供はスキーパスが無料だし、8〜12才までは半額である。60才以上のシルバー層にも割引がある。

 この適用を受けるには、子供が両親と一緒にドロミテスーパースキーの各拠点に滞在宿泊していることが条件となっている。親が子供を連れて来れば、おじいちゃんや、おばあちゃんも孫と一緒に来るかもしれない。年寄りや壮年層、子供連れの家族を重視するドロミテスーパースキーの狙いは功を奏しているようだ。

 徹夜で走ってきて滑って日帰りしたり、駐車場に停めたクルマの中で寝て、食事はコンビニで買ってきたカップ麺やら、おにぎりで済ませてしまう。日本の現状は景気のせいばかりではなく社会と業界全体がウィンタースポーツを流行りものにしてしまった結果だと思える。

 流行文化に簡単には迎合しないヨーロッパの伝統が、若者だけでない大人の遊び場を確保できているのが興味深い。日本のスキー場経営者が若者ばかりでなく、中年や熟年のスキーヤーが満足する大人の遊び場としてのスキー場施設と受け入れ態勢を整えるまでは今暫く時間が掛かるだろう。それまでは、日本のスキー場で悲哀をかこつ熟年スキーヤーや、若者に占拠された日本のスキー場にイヤ気がさして、スキーに行かなくなってしまった熟年スキーヤーはイタリアへいらっしゃい。

 探索隊参謀、楓山一登の調べでは、ドロミテスーパースキーの規模は長野県全体の面積がすっぽり入る程らしい。広大なスキー場を構成する12のスキー場。滑走可能距離総延長1220Kmという世界有数のスキーシステムが、各村各地域の様々な利害の不一致を乗り越えて事業を成立させている。しかも26年を経ていよいよ発展し成功しているのだ。

 スキーヤーだけではなく、スキー場経営者こそ、一度イタリアへ行ってみるべきではないだろうか。このことから学ぶことは少なくないはずだからである。スキーシーズンに行くのが難しければ、オフに行ったらいい。不案内で心配だというなら案内して差し上げようではないか。
祐輔と和佳奈。「ハネムーンできました」
photo by Takayuki Nishino

行きに寄った、ヴェネツィアの夕焼け。
photo by Yusuke Hashimoto

チヴェッタ。
ピっゼリア、フォンタナボーナ。
photo by Takayuki Nishino


こんな絶景に出会えるイタリアスキー。 右の日陰の小さな人陰が見えますか?

 探索隊は熟年から青少年まで幅広い隊員に支えられている。それがは自然なことだろう。探索隊を始めてから、老いも若きも満足し納得するスキーとはなんだろうかと考えるようになった。答えのひとつは一月のドロミテ探索隊に奈良から参加した隅田和子のメッセージにある。

 初参加ながら学生時代から競技スキーでならしただけあって、スキーへ情熱は人並み以上。更にイタリアが好きで、この8年間イタリアへ毎年足を運んできた。いつの日かイタリアスキーに行ってみようと夢見てきた。

 念願叶った今回、全長90Kmグランデ・グエッラのロングコース。次々に広がる雄大な景色、最高の雪質。絶景ポイントを隈なく回れるコース造成。平地を馬ゾリに引れたり、山中奥深い小屋でのおいしい食事にケーキとカプチーノ。

 最高の雪質の中で思う存分スキーしてホテルに帰るとおいしい料理とワイン!まさに至福の時を過ごせた。イタリアの新たな魅力を発見し充実した時を過ごせた。イタリアを、この景色を知らない人は人生の大きな損をしているとさえ思える。隊員のみなさんすてきな時間をありがとう。って、いいなあ、イタリア。好きだなあ、イタリア。
ピッザ。おいしかった。

パスタおいしかった。


雲海を抜けると、モンテペルモ(3168メートル)が姿をあらわした。
「この景色を知らないって、人生の損」隅田和子

みんないい顔。楓山参謀と隊員。


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