DOP=原産地保護呼称法では最低1年の熟成期間があればパルミジャーノ・レッジャーノを名乗ってよいとしているが、ふた夏を越した、熟成期間24ヶ月以上のチーズを最高品質パルミッジャーノと認定している。
2007年にDOP=原産地保護呼称法により、パルミジャーノ・レッジャーノの品質について金・銀・アラゴスタの三等級が定められた。金は熟成期間30ヶ月以上。銀は22ヶ月以上。赤は18ヶ月の熟成期間を経ていることの証明である。アラゴスタというのは真っ赤な伊勢エビで、金・銀・銅と言わず金・銀・アラゴスタと言ってしまうところがさすがイタリア。
熟成期間を長くすることで水分の含有率を減らすことができるという。一般にチーズ類は水分50%以上というのが標準らしいが、パルミジャーノ・レッジャーノは水分含有率を30%にまでしているという。それだけ、他のチーズにくらべて栄養素が濃密に凝縮されたチーズになるという仕組みだ。
パルミッジャーノはおいしいだけでなく、添加物のない乳製品であり、栄養価の高い自然食品である。それに消化吸収もよい完全栄養食品だから、イタリアでは赤ちゃんからお年寄りまで老若男女の健康維持に欠かせない。長い歴史と伝統の中で生活に根付いた必須ビタミン・アミノ酸・カルシウム・カゼイン供給食品というわけなのである。
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