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 探索隊も十周年を迎え、ついにはドロミテスーパースキーの十二エリア全てにその足跡を記すことができました。ひとえに皆様の支援と隊員諸氏の敢闘精神に支えられたこと感謝します。月刊スキージャーナル誌の連載は、今回でひとまず終わりとなりますが、探索隊の旅は続きます。長い間のご愛読有り難うございました。

「ドロミテスーパースキー9番
 サン・マルテイーノ・ディ・カストロツッア」の巻、 その弐
イタリア、ドロミテ、パレ・ディ・サン・マルテイーノ。トニョーラからのドロミテ山塊

イタリア、ドロミテ、パレ・ディ・サン・マルテイーノ。街からのドロミテ山塊
Italia Dolomiti,San Martino di Castrozza : Marzo 2005

イタリア、ドロミテスーパースキー9番、パッソ・ローレ、サン・マルテイーノ
Italia Dolomiti,Passo Role San Martino di Castrozza : Marzo 2005

 サン・マルテイーノで、最も滑りごたえがあるのは標高差742m、滑走距離3,933mの上級コース、トニョーラ・ウーノ(Tognola-1)だが、もうひとつトニョーラ・トレ(Tognola-3)というコースがあり、こちらは標高差520m、滑走距離3,957mの中級者コースながら、森林限界を越えたトップから林間コースへ向かって爽快なコース設計となっている。

 トニョーラ、チェズ、コルヴェルデがサン・マルテイーノからダイレクトにアクセスできるメインピステであるが、街を出て北へ向かう峠を登れば、パッソ・ローレ(ローレ峠)のスキー場を滑ることができる。

 標高1984mのパッソ・ローレ(ローレ峠)はホテルやレストランが数軒あるだけの小さな集落だが、ヴィチェンツァからドロミテ北部へ向かう要路となるため人の往来は頻繁で途切れることがない。

 峠を越えるとプレダッツォやモエナの町となり、ドロミテスーパースキー5番、8番のエリア、ヴァル・ディ・フィエンメやヴァル・ディ・ファッサの渓谷へと連なっている。

 パッソ・ローレ(ローレ峠)のつづら折れを15分ほども登ると、街道の南北にふたつのスキー場が見えてくる。この地域はパレ・ディ・サン・マルテイーノ連山の北壁を形成し、チモン・デッラ・パラ(3184m)、ヴェッザーナ(3192m)、ブレローニ(3184m)の連山に囲まれたスキーエリアが造成されている。

 総標高差2247m。総滑走距離17.45km。チェアリフトが4〜5本あって、Tバー、Jバーが残りのエリアをカバーしている。スキー場規模としては、さして誇るべきものはないかもしれないが、ここには規模だけで計れないドロミテの気配とでもいうべきものがあり、3000m級の壁となったドロミテの岩峰を仰ぐ空間に身を置くと、えも言われぬ不思議な感動に満たされる。

 街からはスキーバスが朝昼夕と連絡している。サン・マルテイーノのメインゲレンデとはまた雰囲気の違ったパッソ・ローレにも一日を割くようお勧めする。


イタリア、ドロミテスーパースキー9番、パッソ・ローレ、カステッラッツオ

イタリア、ドロミテスーパースキー9番、パッソ・ローレ、カステッラッツオ

 サン・マルテイーノに一週間滞在して、コルヴェルデ、チェズ、トニョーラのピステを滑り、パッソ・ローレで一日過ごせば、ドロミテスキーライフは存分に堪能できるはずだが、はるばるイタリアまで来たのだ、他のエリアも覗いてみたいというスキーヤーに、ふたつのエクスカーションを紹介しておこう。

 いずれもサン・マルテイーノからパッソ・ローレを越えねばならぬが、峠を越えてしばらく行ったベッラ・モンテから、ドロミテスーパースキー11番のトレ・ヴァッリのルージアのスキー場にアクセスできる。

 とは言っても総滑走距離100kmのトレ・ヴァッリ。一日で滑れるのはルージアだけと一部に過ぎない。その名のとおり三つの谷に跨るファルカーデ、パッソ・サン・ペッレグリーノ、ルージアの全てを滑るなら、やはり一週間なりの時間をかける必要がある。

 もうひとつは、ドロミテスーパースキー8番・ヴァル・ディ・フィエンメのラテマールとカヴァレーゼの一日エクスカーションである。

 少々強行軍となるがプレダッツォからのラテマールと、カヴァレーゼからのアルペ・チェルミスを午前と午後に分けて滑ることができれば、同様に総延長100kmヴァル・ディ・フィエンメの一端をかいま見ることができるはずである。

 プレダッツォとカヴァレーゼはスキーバスが連絡している。アルペ・チェルミスのスキー場からテレキャビンでカヴァレーゼの街(谷を走るドロミテ街道から見える丘の上にある)まで登り、丘の上の広場からカヴァレーゼの町経由でラテマールへ行くことができる。

 七年程前まではカヴァレーゼの町とアルペ・チェルミスのスキー場を直接ゴンドラが結んでいたのだが、米軍の戦闘機が空中ケーブルの下をくぐり抜けて遊んでいるうちにロープを切ってゴンドラが落下。多数の死者を出す大惨事を引き起こして以降、くぐり抜けたりできないテレキャビンに掛け替えられた経緯がある。

 事故前ゴンドラは、カヴァレーゼの街から、街道(谷)の上を通過していたのだが、三年前に架設された新しいテレキャビンは、街から一旦街道へ降りて、アルペ・チェルミスへと上がる。街からもドロミテ街道からも頂上へアクセスできるようにしたわけである。

 プレダッツォ、カヴァレーゼへはいずれも一時間強のドライブとなる。どちらに遠征するにしてもホテルのフロントに人数に合わせたタクシーを頼んでおこう。一日とは言え目からウロコのドロミテ体験。ルージアかラテマールのどちらかへ遠征してみよう。


イタリア、ドロミテ、パッソ・ローレをヴァル・ディ・フィエンメへ向かって

イタリア、ヴァル・ディ・フィエンメ、フォンドヴァッレのテレキャビン乗り場

 05年探索隊も初日こそコルヴェルデで足慣らし。尖峰ロゼッタ(2743m)山頂からマルモラーダやトファーナ、クリスタッロのドロミテの眺望を愛でるや、チェズのスキー場へ移動。午後にはチェズのエリアを隈無く探査した。

 二日目はガイドのステファノを先頭に、早くもサン・マルテイーノからヴァル・ディ・フィエンメのプレダッツォへと遠征。04年探索隊はラテマールもトレ・ヴァッリも手中にしたが、カヴァレーゼだけは残しておいたのだ。なんせドロミテ完全制覇、最後の楽しみである。

 三日目はトニョーラを集中的に滑り、四日目はパッソ・ローレを滑走、ピステ中腹のチェルヴィーノ小屋で、四日間の快晴快走を祝して乾杯。五日目は締めくくりにトニョーラ・ウーノでノンストップ5回に挑戦。一回4kmx5回=20km完走に全員の顔に笑みがこぼれた。

 六日目の最終日はサン・マルテイーノから南下。プリミエロを越え、バッサーノ・デル・グラッパのグラッパ博物館へ。ポンテ・ヴェッキオは橋のたもと、ナルデイーニ・グラッパで全品ハシゴ酒・テースティング。

 グラグラになって、バッサーノ・デル・グラッパはグラッパの発祥の地かと問えば、なんと山の名だと言う。第一次大戦中ここが陥落すればボローニャ平原への敵の侵攻を許すことになると、多大の犠牲を払って死守した激戦の地だということなのでありました。

スキージャーナル 2005年8月号。了。



2005年に探索隊は十周年を迎え、ついにドロミテスーパースキーの12エリア全てにその足跡を記すことができました。ひとえに皆様の支援と隊員諸氏の敢闘精神に支えられたこと感謝します。月刊スキージャーナル誌の連載は今回でひとまず終わりとなりますが探索隊の旅は続きます。長い間のご愛読有り難うございました。

北イタリア、バッサーノ・デル・グラッパ

北イタリア、バッサーノ・デル・グラッパ、ポーリグラッパ博物館

北イタリア、バッサーノ・デル・グラッパ、ポーリグラッパ博物館

北イタリア、バッサーノ・デル・グラッパ、ナルディーニグラッパは試飲してから買うことができる

北イタリア、バッサーノ・デル・グラッパ、ポンテヴェッキオ、ナルディーニグラッパ





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