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「夏のドロミテ、パッソ・セッラ、サッソルンゴ」の巻
ドロミテ、パッソ・セッラから見るサッソルンゴ(3,181m) イタリア、トレンティーノ・アルトアディジェ州
Sassolungo,Vista dal Passo Sella,Dolomiti Italia : Settembre 2004

パッソ・セッラから見たドロミテ最高峰マルモラーダ(3,342m)
Marmolada ,veduta dal Passo Sella,Dolomiti : Settembre 2004

 ドロミテで何はさておき見るべきは、やはり、サッソルンゴ(3,181m)・セッラ山群(3,152m)、ドロミテ最高峰マルモラーダ(3,342m)であるに違いない。

 オルティゼイ初日、セチェーダとアルペ・ディ・シウージからサッソルンゴとセッラ山群の晴れ姿を見たら、次はサッソルンゴに登ってみることにしよう。

 サッソルンゴへは、オルティゼイからサンタ・クリスティーナ(1,428m)、セルヴァ・ディ・ガルデナ(1,563m)と緩やかな勾配を走りながらパッソ・セッラを目指していく。

 パッソ・セッラ(2240m)はドロミテで最も高い峠であり、パッソ・ポルドイ(2239m)に比べてもわずかに高いようである。しかし、パッソ・セッラの標高が2217mとなっている資料もあるので、確認の必要があるだろう。

 パッソ・セッラ=セッラ峠から東方を眺めると、朝日を反射して氷河マルモラーダが輝いている。眼下にはいつも滑るベルヴェデーレが草原となって広がっている。感嘆しばし、いつの間にか足元に寄ってきた山羊の親子が、ザックの食べ物をねだっているのであった。

 峠の双方からはバイカーたちが行き交っている。ドゥカーティやら、BMWの大型バイクにうち跨った老若男女が颯爽と走ってくる。黒革のライディングスーツが、小憎いほどに身について、確かにドロミテの峠道を走るなら、バイクの方が数倍楽しいにちがいない。

 ヴァルガルデナの方向を振り返ると、サッソルンゴの姿がまた凛々しい。三大岩峰は明確に独立し、かつ均衡の取れた姿を見せている。サッソルンゴが最も絵になるポイントとして、パッソ・セッラを外すわけにはいかないだろう。

パッソ・セッラ(2240m)、ドロミテ、イタリア
Passo Sella(2240m),Dolomiti Italia : Settembre 2004



 パッソ・セッラからの眺めを楽しんだら、峠を少し下って、リフージオ・パッソ・セッラからサッソルンゴの東側に掛かるテレキャビンに乗ってみよう。ヨーロッパ各地からの観光客で、広い駐車場はいつも賑わいを見せている。

 リフージオ・パッソ・セッラ(2187m)から頂上のトーニ・デメツッ(2685m)小屋まで、ゆっくり歩いて小一時間、テレキャビンなら15分である。頂上からは、西側へ降りるトレッキングコースがありアルペ・ディ・シウジへも下りていくことができるようになっている。

 ジーロ・ディ・イタリアは、イタリア全土一周の自転車ロードレースだが、ジーロ・デル・サッソルンゴと呼ばれる、サッソルンゴ一周のトレッキングコースがある。

 パッソ・セッラをスタートしてトーニ・デメッツ小屋まで登り、西側斜面を降りて、サッソルンゴ北壁(1000mを越える垂直の壁)の下を回り込んで、パッソ・セッラへ戻るコースがジーロ・デル・サッソルンゴなのである。

 所要時間は途中のヴィチェンツァ小屋まで35分、更に北へ下りてエミリオ・コミチ小屋(2153m)までが2時間。そこからスタート地点のパッソ・セッラへ戻るのに35分である。

 サッソルンゴの回りを四時間半で回るトレッキングコースは、テレキャビンを利用すれば三時間半に短縮できる。時間と体力のない向きには、こちらがお勧めである。

 セッラ・ロンダではサッソルンゴの偉容を見上げながら、落下しつつ滑るので、そこをよじ登ることはあまり考えない。

 おまけに、冬の間リフトは外されている。何度滑ろうとも、夏になればテレキャビンが掛かり、誰しも登ることができるとは想像しないのである。

 ところが、このリフトは大人気で行列ができるほど混むこともあるそなのだ。そういうときは、待つ間写真でも撮りながら、雄大なサッソルンゴと麓に広がる、のどかな景色を眺めていてもいいだろう。

 折しも、数頭の牛が草をはみ、牧童がノンビリと見守るかたわらを、ひとりまた一人と走ったりする人がいて、夏の終わりのランニングかと眺めおれば、あとからあとから走る人の切れ目がない。

 何かあらんと問わば、毎年九月の第三日曜日に、ヴァルガルデナを走破するマラソン大会が開催されるという。名付けてヴァルガルデナ・マラソン。

 オルティゼイのピアッツァ・サン・アントニオ(1210m)をスタートしてサッソルンゴ直下のリフージオ・トーニ・デメッツ(2685m)まで、距離19.1km、標高差1475mを駆け登るレースだという。

 偶然なのだが、その日がヴァルガルデナ・マラソンの当日ということなのであった。どうも、あとからあとから、本格的な走りっぷりの人々が走ってくるはずである。

サッソルンゴへのテレキャビン乗り場、ドロミテ、イタリア
Telecabine, Il Sassolungo,Dolomiti Italia : Settembre 2004


ヴァルガルデナ・マラソンの走者がいく。ドロミテ、イタリア

 それにしても、こちらはテレキャビンで楽々登っていくのに、向こうは汗水垂らし息切らして走り登るのである。許してくらはい。ジャポネーゼは時間がない。眼下の長距離ランナーたちに手を合わせ、一行はテレキャビンで頂上を目指したのであった。

 サッソルンゴへ登るテレキャビンは電話ボックスを細身にしたような二人乗りで、乗り込む際の立つ位置が決められている。進行方向前方に一人、少し離れて手前にもう一人。最初に手前の一人が飛び乗り、あとからもう一人が飛び乗ると、係りが外からドアを閉めてロックしてしまう。内側からは簡単には開かない仕組みなのだ。

 上に到着したら、係りがいて開けてくれる。はずだったのが、誰もいない。そのまま回って下へ降りてしまいそうになり、焦って同乗の海保和志とドアを押したり叩いたり、もう少しで蹴破って脱出成功寸前というとき。

 ようやく現れたおじさんは慌ててドアを開けてくれたのだが、危ういところでもう一周してしまうところであった。内側からは開かない立ち乗りリフトにはご用心なのである。それにしても、おっさんどこに消えとったんやろな。





サッソルンゴへの立ち乗りリフト、ドロミテ、イタリア
Telecabine, Il Sassolungo,Dolomiti Italia : Settembre 2004

トーニ・デメッツ(2640m)小屋がみえてきた、サッソルンゴ、ドロミテ、イタリア

サッソルンゴ、トーニ・デメッツ(2640m)小屋付近

パッソ・セッラ(2,240m)からみた サッソルンゴ。リフージオパッソ・セッラ小屋。

パッソ・セッラ(2,240m)からサッソルンゴ(3,181m)を望む。イタリア、ドロミテサッソルンゴ


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