暑い。夏だからあたりまえだが、それにしても今年の夏はまた格別に暑い。夏は自然のまま、心頭滅却すれば火もまた涼しと我が家にはエアコンがないが、こう暑いと省エネ温暖化防止の主張を捨てて、ついエアコン買いに走りたくなってしまうのも人情である。こういうときこそ海へ行こう。恵まれた海があるニッポンの正統的な夏の過ごし方といえば、なんといっても海水浴。日がな一日波と戯れ真っ黒に日焼けする。ニッポンのただしい夏の西瓜割り。
つーことで、海至近200mの我が家から駅へ向かう道は、駅から海へ向かう道ともなっているので、この季節出勤途中、いやでも多数の海遊び少年少女たちとすれ違ってしまうわけである。これはクヤシイ。こちらが毎朝仕事に行こうとしているのに海遊びに向かっちゃう少年少女達。こちらが汗水垂らしてるときに、トーモロコシ金髪白口紅の少女達は海遊びである。ウラヤマシイ。本当は海遊びしたいのに辛抱我慢で仕事に向かわないといけないのが、実にクヤシイ。ま、自分も子供の頃は遊んでばかりいたんだから、因果応報輪廻転生。これが青春だとも、人生だとも思わないといけないのかもしれない。
う、それにしても、最近の少女達の格好はいったいなんなのだ。金髪トーモロコシ頭真っ黒顔はまだ許せるとして、うう、目の回り真っ青のシャドウとあの白口紅をどうにかしてほしい。だいたい乙女の唇は可憐に妖しく赤いから、男は心ときめかせてきたのに、今時、ニューギニア行ったってなかなかお目にかかれないサル面に白い口紅なんておどかすんじゃねーよ、ったく。連獅子じゃないんだよ。ギョッとしてこけそうになるぜ。ホントに。
ううう、それになんじゃ、あのポックリ下駄みたいなサンダルは。あんなもん履いて、よくうまいこと歩けるな。駅の階段とかで足首ひねったりしないのか。そもそも、あの着ている服、下着のままあわてて表へ飛び出てきたような、アラレもない着衣を親はなんと思っているのか。一度聞かせて欲しい。出てこいバカ親。出てきてお天道様の下で堂々と申し開きしてみよ。
そういや、どこか見覚えあるようなこの姿は、イタリアの街角や街道筋に立ってる娼婦の身なり服装にそっくりではないか。こったら恥ずかしい格好で、イタリアへ行ってモンテナポレオーネの街角でうんこ座りするなよな。おまえらだけじゃなく、ジャッポネーゼ全体がバカにされんのはたまらんからの。
時と場所にふさわしい服装が常識のこちらには、海遊びならおっぱい丸見えの格好も嬉しいが、渋谷原宿あたりをあの姿でうろうろされるのはつくづく恥ずかしい。人がどんな格好したって自分の勝手、法律で規制せよとか言わないが、世間の親は大事な娘が出かけるのに、その身なり服装を少しも見とがめないのだろうかと訝しむのである。幸か不幸か娘がいないので言いたくても言えないが、もし娘がいれば、そんなひどい格好でどこへ出かけるのか、親父としては必ず一言申し上げているにちがいない。
というわけで、最近「茅ヶ崎海岸」から「サザンビーチ湘南茅ヶ崎」とふざけた名前に変えたら、すれ違うボード抱えたり背負ったりの若者達が増えたような気がしないでもない茅ヶ崎から、親父の小言+残暑見舞いでありました。
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